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ある日突然に犯罪者に

栃木県足利市で4歳女児が殺害された「足利事件」(90年)の再審開始が決定的となり、17年半ぶりに菅家利和さん(62)は釈放された。
テレビで放映されるたびに、当時、幼稚園バスの送迎をずっとやっていた菅谷さんの心の奥から吐き出されるコメントに見入ってしまう。
17年半も自由を剥奪されていた苦しみは計り知れない。
「菅谷さん、ごめんなさい。謝って済むことではありませんが・・・」というコメントは法相も国家公安委員長もしなかった。
減税男は「普通のヒトなら、まず『ごめんなさい』を言うのでは」と思う。

ある日突然「任意同行に応じろ!」と警察官や刑事がやってくる。
密室で取り調べの名の下に脅され、暴力を振るわれ、自白を強要される。
証拠はねつ造され、物証は後の再検証ができないようにする。
そして、全く身に覚えのない罪で起訴され、司法機関によって有罪とされる。
ナチスや社会主義国家や共産主義国の秘密警察は普通にやっていた。
「権力」とはこういうものなのだ。

近年、行政府(警察・検察も)=「お役所の論理」は納税者全員の知るところだ。検察官は準司法機関でもあり、裁判官は独立した司法機関である。
しかし、成熟しきった官僚支配国家では「お役所の論理」と「しがらみ」で動いている。
そして、お役人が怖れるのは、「人として」間違いをおかすことではない。
自分のキャリアに傷がつくことなのだ。
また、「お役所の論理」が行動原理になっている議員(立法機関)も山ほど見かける。

そもそも、「法」という概念は権力者の圧政や弾圧から人民を守るために出来たものである。法をコントロールする立場にある「政府」は小さいほうが良いのである。

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